新型うつ病(非定型うつ病)とは何か

新型うつ病とは、

仕事の時だけうつ状態になってしまうが、私生活やプライベートはとても元気である

という、うつ病のことです。

新型うつ病とは一般的な呼び方で、医学的には「非定型うつ病」といいます。

一般的なうつ病は、すべてにおいてやる気がなくなってしまいます。

これまで楽しかったことや好きだっことも、楽しめなくなり好きでなくなってしまいます。

何もかも、すべてにおいてやる気がなくなってしまうのが、一般的なうつ病です。

これに対して新型うつ病は、仕事のときだけうつ状態になるのです。

そのためうつ病で休職しているときは元気ですから、旅行にいったりしてプライベートを楽しんだりしています。

また一般的なうつ病患者は、感情表現することもやる気が出ないため、怒ったり笑ったりすることにも苦痛を感じます。

これに対して新型うつ病の患者は、感情表現は普通の人と同じようにできるので、怒ったり笑ったりすることも当たり前のようにします。

新型うつ病は、大企業と公務員に患者が多く、自分から「うつ病です」と申告してくるのが特徴です。

そして医者が「元気になったのでそろそろ復職できるのでは?」とか「がんばれるよね」などと言うと、

「こんなにつらいのに、どうしてそんなことを言うんですか!」「うつ病患者にがんばれ、なんて言っていいんですか!」と言って怒ったります。

これまで一般的なうつ病患者を治療してきた精神科医にしてみると、こんなに元気で感情表現の豊かなうつ病患者はありえませんから、ただただ混乱します。

そして問題を大きくしないために、患者に言われるがままに「うつ病」という診断書を作成してしまいます。

精神科の医師の中には「詐病(仮病のこと)の可能性が高い」「サボリ病」「働くことができるのに生活保護を受けて働かない人と同じ」という方もいます。

しかし新型うつ病で、本当に苦しみを訴えている方がいるのもまた事実です。

新型うつ病は、大企業や公務員にとっては大きな問題になりつつあります。

新型うつ病が問題となる理由

健康な人が新型うつ病の症状を聞くと、どうしても怠けているようにしか聞こえません。

みんなが一生懸命に忙しく働いているときに、うつ病で休職しておきながら旅行を楽しんでいるのですから、会社や職場はどうしても納得できないのです。

なぜこのような問題が起きてしまうかというと

うつ病の診断基準が、患者の自己申告のみで決まってしまう

からです。

一般的な病気というのは、血液の数値を調べたり、胃カメラを飲んでみたり、CT検査をしたりして病気であると診断されます。

本人がどれだけ「ガンです」と自己申告しても、ガン細胞が見つからなければ、ガンと診断されることはありません。

ところがうつ病は、本人が「死にたいです。やる気が出ません。うつ病だと思います。」と申告すると、うつ病と診断されるのです。

本当に本人がそのように思っていなくても、本人がうつ病らしい発言をして態度をとれば、仮病であってもうつ病と診断され休職することが出来るから、大きな問題となっているのです。

特に大企業や公務員は病気休職で解雇されることはありませんから、仕事の時だけうつ病だというのは、仮病なのではと疑われてしまいます。

セロトニン仮説で、新型うつ病は説明できない

精神医学界では、うつ病とは「神経伝達物質の働きの低下」が原因である「中枢神経系の病気」という考え方が主流です。

この考え方の基礎となるのが、うつ病はセロトニンやノルアドレナリンの不足によって引き起こされるいという「セロトニン仮説」です。

ところがセロトニン仮説では、新型うつ病は説明ができません。

普段は正常だが、仕事の時だけセロトニンやノルアドレナリンが不足することなど、あり得ないからです。

そもそもうつ病患者のセロトニンが不足しているかどうかは仮説に過ぎず、うつ病患者のセロトニン濃度をきちんと測定したデータは存在しません。

そもそも脳内のセロトニン濃度は、そんな簡単に計測できるものではないのです。

これまで精神科の医師は、セロトニン仮説を信奉しておきながら、セロトニン濃度の測定によるのではなく、患者の自己申告のみでうつ病と診断をしてきました。

このように科学的な根拠がないのに自己申告だけで診断することは、ガンや他の病気なら絶対にあり得ないことです。

だから新型うつ病が、科学的根拠がない診断に基づいて診断書が作成され、その診断書によって仕事を合法的に休むことができるため、仮病と言われて問題になるのです。

精神医学界が、うつ病はセロトニン仮説に基づく中枢神経の病気であると大々的に宣伝してきたのに、実態は患者の自己申告だけでうつ病の診断をしてきたことが、新型うつ病の問題を難しくしてしまった原因です。

そして大企業や公務員は、医師の診断書を無効と自己判断することはできないため、対応に苦慮してしまうのです。

新型うつ病の問題は、精神医学界が「うつ病とは自己申告だけで診断できるものではない」というように考え方を変えないと、解決しない問題でしょう。

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