SSRI道入国はうつ病患者が急増

SSRIという抗うつ薬を導入した先進国は、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、スウェーデン、日本です。

そしてこれらの国はSSRI導入後、いずれもうつ病患者が急増しました。

先進国の中では、ドイツとイタリアでSSRIが普及しませんでした。

ドイツでは従来までの抗うつ薬TCAが主流で、市販薬もよく使用されているため、SSRIがなかなか普及しませんでした。

イタリアでは、1998年までSSRIは健康保険対象外で、自己負担だったため普及が遅れました。

結果としてドイツとイタリアでは、うつ病患者はそれほど増加していません。

アメリカでは、SSRI導入後、薬物療法の比率が急増しました。(1987年は37%⇒1997年75%)。

そして精神療法の比率が下がって(71%⇒60%)、薬物療法が精神療法を上回りました。

外来うつ病患者は、1987年から10年間で3倍に増加しています。

アメリカ、イギリスのうつ病ガイドライン

アメリカでは、抗うつ薬の副作用によって銃乱射事件、凶悪事件が発生したことから、薬物療法によるうつ病治療を見直す考えが出てきました。

米国精神医学会の治療方針としては「軽症うつ病に対しては、患者が希望した場合は、抗うつ薬を最初から投与してもよい。積極的には抗うつ薬の使用を勧めない。」となりました。

イギリスでは2004年に国の治療方針が転換されました。

薬物療法を見直して、特に軽症うつ病に対してセルフケアや認知療法を推奨する方針へと変更になったのです。

自分でできるうつ病回復プログラム、軽い睡眠薬や軽いエクセサイズやカウンセリング、休息を勧めています。

イギリスの国立医療技術評価機構「うつ病診療ガイドライン」では、軽症うつ病の最初の治療には、リスクと利益の比率を考えると、抗うつ薬の有効性が認められないので、抗うつ薬を勧めなくなりました。

これをうけて日本うつ病学会でも2012年7月に、軽症の治療では薬を優先せず、面接で患者を支え、回復に導くことを基本にすようにガイドラインが改められました。

ようやく日本でも、軽症のうつ病患者への初期段階からの薬物投与の方針が見直されることになりました。

これにより日本でも、抗うつ薬の販売量は減少または横ばいになるかもしれません。

しかしそれにかわって、今後はそううつ病の薬の適用拡大が認可されたことにより、そううつ病患者が増加するのではないかと予想されます。

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