うつ病の心は焦っている

うつ病の人は、心の中にいつも「焦り」があります。

・遅刻してはいけない
・きちんとやらなければいけない
・規則は守らなければいけない

いつもいつも心の中でこんなことを思っていると、神経はずっと張り詰めています。

そして筋肉はいつも力がはいっていて、心臓の鼓動も早くなっています。

こんな状態がずっと続いていると、脳が「これ以上はもう無理です。」という指令を出します。

すると、身体に力が入らなくなって、動く気力がなくなってしまうのです。

脳というのは、自分の意思とは関係なく、自動的に自分の身体を守ろうとします。

だから強制的に身体を動かなくして、身体を休ませようとするのです。


脳というのは自分の意思とは関係なく、無意識で自動防御する機能があるのです。

うつ病によって身体が動かなくなるというのは、脳が自分で自分の身体を守ろうとしている反応なのです。

それならば身体を休めて回復したらまた動けそうな気がしますが、そうはいかないのです。

脳は「この人に自由に身体を使わせると、また焦った緊張状態になるから、そのクセが治るまでは自由にさせないぞ。」という判断をして、いつまでも身体を動かなくさせてしまいます。

うつ病は身体を休ませるだけではなく、脳に「もう焦って行動しないから大丈夫だよ」とわからせなければならないのです。

脳に、焦っていないことをわからせる方法

脳に自分の心は「焦っていない」とわからせるには、実際の行動で示す必要があります。

具体的には「ゆっくりゆっくり動く」クセをつけることです。

うつ病の人は、どのような動作でもあくせくじたばた動く傾向があります。

そんなに焦ってバタバタやらなくてもいいことを、焦ってバタバタやっているのです。

だからどんな動作をするので、ゆっくりゆっくり動くことが大切なのです。

うつ病を治すには、適度な散歩や運動がいいと言われます。

そのこと自体は間違っていませんが、大切なのはどんな心構えで散歩や運動をするかなのです。

散歩をしているときに

「みんなが仕事をしているときに、こんなことをしていていいのだろうか。」

「こんな散歩なんかで、うつ病が治るのだろうか」

「平日の昼間からあてもなくこんなところ歩いていて、何の意味があるんだろう」

などと考えながら歩いていては、全く治療効果はありません。

散歩の目的は脳に脳に対して「自分はもう焦って行動しないぞ」とわからせるためです。

だから散歩をするときは、ゆっくりゆっくり歩いて、脳に焦っていないことをわからせる必要があるのです。

ゆっくりゆっくり散歩をしていると、他の人にどんどん抜かれていきます。

このとき心の中で「自分はゆっくり歩くんだ、どうぞお先に」とつぶやいて、他の人を気持ちよく追い抜かせてあげてください。

こうやって人に道を譲って追い抜かせていると、焦る気持ちが次第に減っていきます。

道を歩きながら、道ばたの草花に目をとめて「きれいだなあ」と思ってみたり、遠くの景色を眺めて深呼吸したりして、ゆっくりゆっくり歩いてください。

そして歩きながら「自分はゆっくり歩くんだ、どうぞお先に」と繰り返しつぶやいてください。

このような散歩を毎日20分、続けてください。

次第に心の焦りが本当にとれていき、脳もそのことをわかってくれるようになります。

そして脳が、身体が動かないようにしている制限を、解除してくれるのです。

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